最近流行りのクラウドコンピューティングに日本の大手企業も参入するとのことです。
昨日付(2009年8月4日)、日経新聞が一面で報じていました。
記事の内容として、ともかく、大きなデータセンターを建設するという話しか見えてこないのが、ちょっと気にはなるのですが、ともかく、日本の情報産業もようやくクラウド化の方向に舵を切るようです。

クラウドコンピューティングに関しては、私自身、「これがクラウド・コンピューティングだ」という確固とした定義のようなものは持っていないのですが、グーグルドキュメントとかグーグルアップスなどグーグルが提供するサービスに代表されるようなサーバーによるソフトウェアサービスのことだと思えばいいのではないかと思います。
たとえば、もともとパソコンなどというものは、自分のコンピューターにソフトウェア、たとえばマイクロソフトのMSワーズやエクセルなどを入れて自分の用に供するものでした。
そして、自分で便利に使うために、ソフトを購入し、さらにそれをインストールしなければ、「ただの箱」だったのがもともとのコンピュータでした。
それが、インターネットが普及するようになって高価なソフトがなくても、もともとOSに付いてくるブラウザーソフトやメールソフトで、少なくともメールはできるし、インターネットのホームページも利用できるしと、便利になったわけです。
その時点で、すでに「クラウド」時代にはなっているのではないかと思います。インターネットそのものがクラウド・コンピューティングのはしりといっていいでしょう。
自分でペットボトルを買わなくても、水が飲みたくなれば、空の雲から飲みたいだけの水を雨として降らせる、あるいは降ってくると言う状況がクラウド・コンピューティングだと考えれば良いと思います。
ソフトウェアにしても同様です、高価なソフトウェアを購入して自分のパソコンにインストールしなくても、使いたい時だけ、必要なソフトウェアが利用可能なサーバ(コンピュータ)に接続して、必要な情報処理をしてもらうと言う考え方がクラウド時代の考え方ということになると思います。
自分の身の回りには、いくら見渡しても、そうそういない、(だから、テーラーメードの高価なソフトを発注しなければならなかった)「そうした作業」が必要な「人」も全世界で探せばけっこうな数がいるものです。そうした人たちと物理的距離をまったく意に介す必要のない共同利用です。当然、コストも安く抑えられます。
こうした考え方は決して新しいものではなく、今から十数年前にも、オラクルやサンマイクロシステムズにより、ネットワークコンピュータという概念で提唱されたことがありました。
ワープロや表計算ソフトを、個々のユーザーが自分専用として買い取るのではなく、必要な時だけ、サーバサービスにインターネットで接続して使用したらいいじゃないかという概念でした。
一見していい考えのように見えますが、当時、まだインターネットの通信速度が今ほど高速でなかったせいもあり、「誰も見向きもしないうちに」、そのまま、「誰も見向きもしなくなってしまった」という感がありました。
ホームページでさえ、クリックした後、ゆっくりゆっくりしたにスクロールしながら表示されていた時代です。
最近のGmail がサクサク動くのと比べると隔世の感があります。
オラクル、サンマイクロシステムズともに、多少、時代を先取りしすぎたという点があるのでしょうか?
一度、フライングで失敗してしまったトラウマなのでしょうか、その後、両者とも、クラウド・コンピューティングに関しては、(私のような素人でも耳にするような土俵では)名前が出て来ませんでした。(実は隠れて、すばらしい、ビジネス構想を育てているのかもしれませんが・・・)
現在、私は、クラウド・コンピューティングとしては、ストレージサービスでZumodrive 、サーバサービスで、アマゾンEC2のお世話になっています。(それらの使い心地などは、そのうち、ゆっくりとご紹介していきたいと思います)
今のところ、私のような一般消費者がクラウド・コンピューティングのお世話になるとすればファイルの共有かサーバサービスくらいしか、私には考えつきません。
オラクルやサンマイクロシステムズが、十数年前にネットワークコンピューティングを構想したころから比べて、パソコンの性能は飛躍的に向上し、一般人が(しかも、かなり玄人的な一般人でさえ)ふだん使いでこなさなければならない仕事で、大型コンピュータにつながなければできないような仕事はまったくといっていいほど無いといっていいでしょう。
そうした意味合いで、オラクル、サンマイクロともに音無しの構えなのかもしれません?
もし、日経新聞が報じるように、日本の日立、東芝などが、今後、クラウド・コンピューティングを「これからの事業」として、育てて行こうとするならば、データストレージやサーバサービス以外に、もっと大きな「販路」を考えているのでしょう。
それは何なのか、老いの楽しみの一つとして、見守りたいと思います。